■土砂災害警戒情報について
「土砂災害警戒情報」は、大雨警報(土砂災害)が発表されている状況で、命に危険を及ぼす土砂災害がいつ発生してもおかしくない状況となったときに、市町村長の避難勧告や住民の自主避難の判断を支援するよう、対象となる市町村を特定して警戒を呼びかける情報で、埼玉県と熊谷地方気象台が共同で発表しています。
対象市町村内で土砂災害発生の危険度が高まっている詳細な領域については「土砂災害警戒判定メッシュ情報」でご確認ください。周囲の状況や雨の降り方にも注意し、土砂災害警戒情報等が発表されていなくても、危険を感じたら、躊躇することなく自主避難をお願いします。
■土砂災害警戒判定メッシュ情報について
土砂災害警戒判定メッシュ情報は、大雨による土砂災害発生の危険度の高まりを、地図上で1km四方の領域ごとに5段階に色分けして示す情報です。常時10分毎に更新しており、土砂災害警戒情報や大雨警報(土砂災害)等が発表されたときに、土砂災害警戒判定メッシュ情報により、どこで危険度が高まっているかを把握することができます。避難にかかる時間を考慮して、危険度の判定には2時間先までの雨量及び土壌雨量指数の予測値を用いています。
土砂災害発生の危険度が高まっている領域にお住まいの方は、土砂災害危険箇所・土砂災害警戒区域等の外の少しでも安全な場所への早めの避難を心がけてください。
色 | 説明 |
| [実況で大雨特別警報(土砂災害)の基準に到達(警戒レベル5相当)] 命に危険が及ぶ土砂災害が切迫しているか、すでに発生している可能性が高い状況となります。この状況になる前に、遅くとも「危険」(紫)が出現した時点で、土砂災害警戒区域等の外の安全な場所へ避難することが重要です。 |
| [実況または予想で土砂災害警戒情報の基準に到達(警戒レベル4相当)] 危険な場所からの避難が必要とされる警戒レベル4に相当します。命に危険が及ぶ土砂災害がいつ発生してもおかしくない非常に危険な状況です。自治体からの「警戒レベル4避難指示」の発令に留意するとともに、避難指示が発令されていなくても自ら土砂災害警戒区域等の外の少しでも安全な場所への避難の判断をしてください。 |
| [実況または予想で大雨警報(土砂災害)の基準に到達(警戒レベル3相当)] 高齢者等は危険な場所からの避難が必要とされる警戒レベル3に相当します。高齢者等の避難にかかる時間を考慮して設定された基準以上となっているため、土砂災害警戒区域等にお住まいの高齢者等の方は、自治体からの「警戒レベル3高齢者等避難」の発令に留意するともに、遅くともこの段階で自ら避難の判断をしてください。また、土砂災害の予測の困難さから、一般の方もこの段階から普段の行動を見合わせ始めたり、避難の準備をしたり、自発的に避難を開始することが強く望まれます。 |
| [実況または予想で大雨注意報の基準に到達(警戒レベル2相当)] 避難行動の確認が必要とされる警戒レベル2に相当します。ハザードマップ等により、災害が想定されている区域(土砂災害警戒区域等)や避難先、避難経路を確認してください。また、今後の大雨警報(土砂災害)の発表に注意し、土砂キキクル(大雨警報(土砂災害)の危険度分布)で発表される危険度をこまめに入手するように努めてください。 |
| [実況及び予想で大雨注意報の基準未満] 今後の情報や周囲の状況、雨の降り方に留意してください。 |
■レーダ雨量について
危険度の判定にはに使用する予測雨量には、降水短時間予報を使用します。降水短時間予報は、レーダにより推定される面的な雨量を、アメダス等の観測値により補正し、精度を上げた雨量情報(解析雨量)により毎時間の雨量分布から求めており、それぞれの場所の雨域の移動速度を使って、直前の雨量分布を6時間分移動させて、6時間先までの雨量分布を予報したものです。 予測の計算では、雨域の単純な移動だけではなく、山の斜面で雨が強まったり、山を越えて雨が弱まったりする地形の効果も考慮しています。
また、予報時間が延びるにつれて、次第に雨域の位置や強さのずれが大きくなるので、予報後半には数値予報の結果も加味しています。 降水短時間予報は、10分間隔で発表され、6時間先までの各1時間雨量を予報します。例えば、12時の予報では18時までの、12時10分の予報では18時10分までの、各1時間雨量を予測します。
■土壌雨量指数について
危険度の判定にはに使用する土壌雨量指数は、降水が土壌にしみ込み、土壌中の水分量としてどの程度蓄えられているかを把握するための指標です。
直列3段のタンクモデルによって、土壌中に蓄えられる水分量を求めているものであり、土壌雨量指数値が高いほど山崩れ、がけ崩れの危険性が高くなります。
また、土壌中の水分は、3段タンクの貯留量の合計値で表しますが、実際に蓄えられている水分量を表しているものではなく、推定値となります。
- タンクモデル概念図 -
土壌雨量指数=第1タンク水分量+第2タンク水分量+第3タンク水分量